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火災感知器の種類や見分け方等

2019.10.19

今回は火災感知器の種類や見分け方についてよく質問される事が多いので説明していきます。

火災感知器とは『自動火災報知設備』の構成部品の一部です。

消防設備は漢字を見るとよく分かるものが多いですね。私の解釈だと、

自動でも手動でも火災報知(知らせる)する事ができる設備だから

自動火災報知設備と覚えています。

 

又、名前が長いので略される事がよくあります。

消防署等は『自火報』、現場の職人さんは『火報』と呼ぶ事が多いです。

現場で自火報の工事をしていると『火報屋さん』の愛称で呼ばれています。

感知器にも様々な種類がありますが、今回は代表的な感知器等を紹介していきます。

 

1.差動式スポット型熱感知器

1番多いのがこの感知器です。

メーカーにより若干見た目の違いはありますが、特徴的なのが

この『つるん』とした見た目のドーム型です。

火災の際に発生する急激な温度上昇を感知する感知器ですが、

温度を感知してくから『差動式』です。

 

お部屋や収納等様々な箇所に使用でき、価格も安いので幅広く使用されています。

感度がよく、冬の寒い日に手のひらで触ると反応してしまう事があるくらいです。

 

 

 

2.定温式スポット型熱感知器

 

次に多いのがこの感知器です。

平たい金属が中央にあり、凸凹な見た目が特徴的です。

たまに『スプリンクラー』と間違えられる事があります。

 

火災の際に発生する熱を感知する感知器ですが、

『差動式』と違う点として

まった度で動くので『定温式』です。

 

火災を感知する点では『差動式』の方が優秀ですが、『差動式』の感知器を設置してしまうと

誤差動で反応してしまったり、緩やかに温度が上昇するような箇所に設置されています。

左側の感知器が『1種』(※1)の防水型の定温感知器で

台所や洗面所等水場の温度が上がりやすい所に設置されています。

 

右側の感知器は『特種』(※1)の定温感知器で主に押し入れ等に設置されています。

(物がぶつけられても大丈夫なようにプラスチック製のガードが付いていたりします)

 

※1:1種、特種とは

感知器は感知器の反応する時間によって種別が分かれています。

特種〉1種〉2種〉3種の順番で

特種が1番反応する時間が速く、3種が1番反応する時間が遅いです。

 

 

 

3.光電式スポット型煙感知器

 

一般的な火災感知器の中では、1番火災を感知するのに優れており、

又、1番誤作動が多い感知器でもあります。

特徴としては横の部分に黒い網目が張り巡らされており、

火災の際に発生する煙を感知して動きます。

 

この感知器の内部では気により常に『発光部』から発生していて、

煙が混入すると光が乱反射して感知器内部の『受光部』に入ると動くので

『光電式』です。

 

火災時に、煙の逃げ場がなく被害が大きくなりやすい地下や無窓階、

熱感知器では感知しにくい階段、廊下やエレベーターシャフト等に設置されています。

 

左側が『2種』の煙感知器で主に自動火災報知設備用として使用されており、

右側が『3種』の煙感知器で主に防火扉や防火シャッター用として

使用されています。通常3種には何らかの色が付いていたりシールが貼ってあります。

価格も熱感知器に比べると非常に高価で5倍~8倍程度です。

 

 

 

4.サーミスタ式感知器

火災の際に発生する熱を感知する感知器で

特徴としては黒いマッチ棒のような部分(サーミスタ)で温度変化による

抵抗値の変化を感知して動く感知器です。

 

これは非常に見分けにくいです。

因みに左側が『定温式』で右側が『差動式』なのですが、

黄色いシールが無かったら外観では見分けられません(笑

 

共同住宅の室内用の感知器として設置されています。

外のインターホン等からでも点検が出来るように

なっている事が一般的で自動試験機能があります。

 

但し、価格も高く『光電式』の煙感知器程ではないですが通常の熱感知器の

4倍~6倍程度です。

一般的な熱感知器に比べて誤作動も多い気もしますが。。。

 

 

 

5.発信機

自動火災報知設備に構成部品の1つで、

簡単にいうと手動で火災を知らせる押しボタンです。

上のランプは表示灯といって発信機の目印です。

 

感知器の誤作動が起きた時には非常ベルが鳴ります。

この時に非常ベルを止めようとして発信機を押してしまう方がよくいますが、

事態を悪化させるだけなので誤作動の時には絶対に押さないで下さい。

非常ベルの止め方については以前に書いたこちらのブログも参考にして下さい。

 

 

火災を発見した場合には

発信機をすぐに押して非常ベルを鳴らして欲しいのですが、

非常ベルは誤作動で鳴る時も多いので、

非常ベルを鳴らすだけではなく人間の声で火災を知らせる事が効果的です。

 

 

 

6.まとめ

いかがでしたか?

今回紹介した感知器はあくまでも一例で、

中には炎を感知する炎感知器や火災時の紫外線や赤外線を感知するもの等々

様々ありますが、通常は特殊な所にしか設置されていません。

全体の90%ぐらいは今回紹介した感知器だと思います。

 

ざっくりとした感覚ですが感知器を設置する時の選定方法は、

基本的には『差動式』、台所等急激に温度が上がるような所には『定温式』

消防法的に熱感知器が認められていない所には『光電式』の煙感知器を設置します。

 

 

 

 

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