消防署の立入検査と聞くと、
「急に来るのではないか」「何か指摘されるのではないか」と
不安を感じる建物オーナー様や管理会社の担当者様は少なくありません。
しかし、立入検査は正しく準備していれば過度に恐れる必要はないものです。
本記事では、消防設備点検を専門に行うプロの防災会社の視点から、
消防署の立入検査で本当に見られているポイントと
事前に準備しておくべきことを分かりやすく解説します。
目次
①消防署の立入検査とは?突然来る理由と検査の目的

消防署の立入検査は、消防法に基づき
建物の維持管理が適切に実施されているかを確認するために行われます。
「違反を見つけるための検査」と思われがちですが、
実際の目的は火災を未然に防ぎ、人命被害を出さないための確認です。
また、立入検査には以下の特徴があります。
・基本的に事前連絡があるが、抜き打ちで行われる場合がある
・平日の日中に行われる場合が多い
・不特定多数の人が出入りする、過去の指摘事項が改善されていない建物等は対象になりやすい
・建物関係者の立会いが求められることが多い
②消防署が必ず確認するポイント

立入検査で必ず確認されるのは、
消防設備が「設置されているか」だけではありません。
主に確認される項目は以下のとおりです。
・消防設備を適正に点検し、指摘事項をそのままにしていないか?
・階段、廊下等の避難経路に物品が置かれて避難できなくなっていないか?
・可燃物などを共用部に放置していないか?
・火気や危険物の維持管理状況は適正か?
・消防署への届出書類はきちんと保管されているか?
・防火管理者の選任状況、消防計画届の作成、消防訓練は実施しているか?
点検を法令通り実施していても書類関係で指摘を受けることもあります。
③立入検査後に受け取る書類

立入検査後には立入検査結果通知書が交付されます。
こちらは重要な書類になりますので無くさずに保管しておきましょう。
また、立入検査時に指摘事項があった場合は、改修(計画)報告書が渡されます。
改修計画では、指摘事項をいつまでに改修するのか消防署へ報告する必要があります。
原則1週間以内に提出が求められることが多いですが、
期限通り提出ができない場合は必ず所轄の消防署へ連絡しましょう。
④立入検査前に必ず準備しておくべきこと

立入検査の前に、最低限以下の点は確認しておきましょう。
・直近の消防設備点検が実施されているか
・指摘事項が未対応のまま放置されていないか
・点検結果報告書・消防計画・届出書類の保管場所が分かるか
・避難経路に物品が放置されていないか
・当日の立会い担当者が決まっているか
特に重要なのは、指摘事項があっても「後でやろう」と先延ばしにしないことです。
⑤まとめ|消防署の立入検査は「日頃の管理」の結果が出る

消防署の立入検査は、
建物が適正に維持管理できていれば、何も恐れる必要はありません。
消防署も指摘をしたい訳ではなく、火災を予防することを目的としています。
指摘事項があった場合は早期の改善が求められますので、
放置せずに早急に対応しましょう。
火災はいつ発生するか分かりません、いざ火災が発生した際に
適切な建物の維持管理ができていないと、人命に関わる重大な事故に繋がる恐れがあります。
常日頃から適切に建物の維持管理を実施することをお奨めします。
ナカムラ防災では、
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実務に強い防災管理のサポートを行っています。
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